家づくりが進むと、内装に合わせて照明を選ぶ楽しい時間がやってきます。カタログには「ホテルのような間接照明」や「スッキリしたダウンライト」が並び、夢が膨らみます。
しかし、ここにも大きな罠が潜んでいます。実は入居後、家族が最も「こんなはずじゃなかった」と不満をこぼしやすいのが、この照明計画なのです。
「おしゃれ」なダウンライトが目を疲れさせる
最近の主流は、天井に小さなLEDライトを複数埋め込むスタイルです。
特に人気なのがスイッチ一つで「暖色(オレンジ系)」「寒色(青白系)」「白色」と色味を変えられるタイプ。一見、気分に合わせて雰囲気を変えられる便利な機能に思えます。
しかし、ここで見落とされがちなのが、LED特有の「眩しさ(グレア)」です。
LEDは一つひとつが強い光を放つスポットライトのような性質を持っています。ふと見上げたときに直接光が目に入ると、刺すような眩しさを感じます。
さらに、最近流行りの「白いフローリング」を採用している場合、事態はより深刻です。天井からの強い光が真っ白な床に反射し、下からも突き上げるような眩しさを生みます。その結果、「部屋全体はぼんやり暗いのに、目に入る光だけがやたらと眩しくて疲れる」という、本末転倒な状況が起きてしまうのです。
「ホテルのような家」では、新聞が読めない
モデルハウスや施工写真でおしゃれに見える「雰囲気重視」の照明。しかし、生活の場としては不十分なケースがあります。
「間接照明、夜になると、手元が暗くて本や新聞が読めない」
「ダイニングテーブルで子供が宿題をするには明るさが足りない」
このような不満が入居後に出てきても、埋め込み式のダウンライトは後から簡単に位置を変えたり、器具を増やしたりすることができません。交換するには天井を剥がすような大掛かりな追加工事が必要になることもあり、結局、多くの施主が不便を我慢しながら「泣き寝入り」することになるのです。
失敗を防ぐための「生活目線」の確認
照明計画を建築会社に任せきりにするのは禁物です。
私は、打ち合わせの際に必ず次のことを確認するよう勧めています。
「この照明で、私の目でも夜に新聞が読めますか?」
「床に反射した光が、テレビを見るときに眩しく邪魔になりませんか?」
担当の「計算上の数値(ルクス)は足りています」という言葉に騙されてはいけません。大切なのは、
「どの部屋で、誰が、何をするのか」という日常の動作を具体的に想像することです。
「おしゃれ」と「実用性」は、意識しなければ両立しません。そのバランスを、施主の生活感覚に寄り添って提案できるかどうか。そこに、建築会社の照明設計の力が如実に表れるのです。
記事の詳細はコチラ↓
[https://iiiedukuri.com/vol6/]
#家づくり #注文住宅 #照明計画

コメントを残す