ローコスト住宅

ローコスト住宅で後悔しないために知っておくべきこととは?

近年、家づくりをするにあたって『ローコスト住宅』という言葉をよく耳にするかと思います。

そんな『ローコスト住宅』に、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?

ローコスト住宅とは、その名の通り建築費用を安く抑えて建てる住宅のことですが、多くの方が『ローコスト住宅=安いけれど、質が悪い』というイメージを持たれているのではないかと思います。

では、本当にローコスト住宅は質が悪いのでしょうか?

こちらの記事では、本当にローコスト住宅は質が悪いのか?

ローコスト住宅を選ぶ際に予想される懸念材料にはどのようなものがあるのか?

またローコスト住宅は具体的にどのようにして価格を抑えているのか?

などについて解説していきたいと思います。

ローコスト住宅とはどういったものかをしっかりと理解した上で、後悔のない家づくりをしていただきたいと思います。

 

ローコスト住宅は本当に質が悪いのか?


引用:http://presenterabi.net/father/businessmanswallet/

『ローコスト住宅=質が悪い』ということはよく耳にしますが、私はこういった固定観念だけで、ローコスト住宅は質が悪いと決めつけてはいけないと思います。

確かにローコスト住宅のように建築費用を安く抑えて住宅を建てるには、どこかを削減する必要があり、大手の住宅メーカーなどと比べると品質が劣るのは事実でしょう。

ただしこれは大手住宅メーカーの坪単価が70~80万円が当たり前なのに対して、ローコスト住宅が坪単価40万円前後のものが多いことを考えると、同じ品質を求めること自体が間違っていて、大手住宅メーカーと比べて品質が落ちるのは当然のことなんです。

その中でも、必要な品質は維持しつつ、無駄なコストを削減するなどの企業努力によって価格を抑えることを実現されている建築会社もたくさんあり、そういった会社が建てるローコスト住宅は決して質が悪いものではありません

しかし残念ながら、世の中には必要最低限の品質の以下の悪い部材などを使って、悪い品質の住宅を建築する建築会社があるのも事実のようです。

そんな建築会社にあなたの大事なマイホームを依頼することのないよう、必要な知識を身に付けて、家づくりに取り組みましょう。

 

ローコスト住宅の懸念材料とは?


引用:http://georgedesign.com.br/2018/09/09/o-que-deveria-ter-em-todo-briefing/

品質の悪い部材ばかり使用していないか?

ローコスト住宅が登場したばかりの頃は、必要最低限の品質の以下の悪い部材などを使って、悪い品質の住宅を建築する建築会社がそれなりの数はあったそうです。

ただやはりそういった会社は施工後にトラブルが多く、当然評判も悪くなって競争の激しい建築業界では生き残っていけないため、現在では少なくなってきているようです。

現在のローコスト住宅を扱う建築会社の多くでは、なるべく中間業者を挟まないことで中間マージンを抑えた独自のルートで部材の仕入をしたり、ローコスト住宅を扱う他の建築会社と協力して大量発注するなどの、企業努力によって部材を安く仕入れることを実現しています。

価格を抑える分は、当然ながら大手ハウスメーカーに匹敵するような高品質は望めませんが、今現在は上記のような企業努力によって必要な品質を保った部材を使用している建築会社がほとんどです。

 

アフターフォローは充実しているか?

家というのは建てたら終わりでなく、建ててから何十年住むと考えるとむしろ建ててからの方が大切ともいえます。

ですから、建築会社のアフターフォローはとても重要になってきます。

アフターフォローについては、ローコスト住宅というよりは建築会社によって様々のため、必ず事前にアフターサービスの内容を確認しておかなければなりません。

大手ハウスメーカーやアフターフォローに力を入れている建築会社の場合、アフターサービス専門の部門を設けていることは勿論のこと、毎年1回の無償定期点検がその家が建っている間は永久に受けられる建築会社があったり、365日24時間体制でコールセンターにて対応してくれる建築会社もあります。

その反面、ローコスト住宅に限ったことではないですが、無償の定期点検が数年しかなかったり、何か不具合があった時の対応が遅い建築会社もあります。

特に確認しておきたいこととしては、

・建築業者に義務付けられた瑕疵(欠陥)保証期間は10年間一律ですが、その後の保証内容はどのようになっているのか?

・無償の保証の具体的な内容(保証期間や保証の対象)や、有償の保証の具体的な内容(延長保証など)はどのようになっているのか?

・無償の定期点検の頻度は?

といった点は最低限確認しておく必要があるでしょう。

 

メンテナンス費用が掛かる

最近のローコスト住宅の耐久性能は、構造にもよりますがかなり優れているものが多く、一概にローコスト住宅だからといってメンテナンス費用が大幅にかかるという訳ではありません。

ただし、価格を抑えるためにはどうしても費用を抑える部分が出てくるため、メンテナンス費用が大きくかかってくる部分もあります。

その代表的な部分は、外壁でしょう。

一般的に大手ハウスメーカーの外壁はタイルを採用する場合が多く、耐久性や汚れに強いため、ランニングコストの面では他の種類のものと比べて、圧倒的に優れています。

それに対して、ローコスト住宅ではほとんどの場合はサイディングが採用されます。

サイディングは、初期投資は抑えることができますが、表面の塗装の劣化などによる防水機能の低下から汚れや色褪せ、また特に雨漏りの原因にもなるシーリング部分の劣化などは避けられません。

サイディングやシーリングのグレードにもよりますが、早いと10年ほどで表面の汚れや色褪せ、シーリング部分の劣化によるひび割れなどでメンテナンスが必要になってくる場合があるのも事実です。

その際の費用も、足場を組んで塗装の塗り替えやサイディングの張替えなどを行えば、50万円~100万円といった金額は普通にかかってしまいます(工事の内容によってはもっとかかる場合もあります)。

当然その分初期投資は安く抑えることができますが、このように建築後のメンテナンス費用が大きくかかってくることは十分に理解しておく必要があります

 

断熱性能が悪い

ほとんどのローコスト住宅の断熱材にはグラスウールを使われることが多いです。

グラスウールとはガラスを高温で溶かして繊維状にしたもので、断熱材の中でも最も安いといわれている断熱材になります。

グラスウールは施工技術によって、隙間ができてしまうこともあり、しっかりと正しく施工しないと断熱性能を低下させてしまうことがあります。

また湿気に弱い性質から、水分を含むと壁の中でずれ落ちてしまう可能性があり、断熱性能を発揮できないだけでなく、カビや木材を腐らせる原因にもなりかねません。

こういった点からローコスト住宅で多く使われるグラスウールの場合は、気密施工と湿気対策は必須になっており、他の断熱材に比べて施工業者の腕によって左右される部分が多くなりますので、結果的に他の断熱材に比べて性能は劣ってしまう可能性は高くなるといえます。

 

大工さんの質が悪い

大工さんの質に関しても一概にローコスト住宅だから質か悪いという訳ではなく、大手ハウスメーカーなども含めて、どこで建てても多少なりとも大工さんの当たり外れはあります。

ただし、やはりローコスト住宅の場合の大工さんの報酬は低く抑えられる傾向にはあるため、その面での大工さんのモチベーションの低下や、少しでも1棟の工期を短縮して、数をこなしたいと思うようになりがちです。

もちろん報酬が安いからといってそんな大工さんばかりではないですが、どうしても報酬の高い大工さんに比べれば、品質の低下のリスクが高くなるのは当然といえば当然といえるでしょう。

 

ローコスト住宅はなぜ大手ハウスメーカーより安くできるか?


引用:https://studyhacker.net/columns/good-memory

広告宣伝費

大手ハウスメーカーは広告宣伝費に莫大な資金をつぎ込んでいます。

有名芸能人を使って派手なCMをゴールデンタイムに流すことによる、芸能人のギャラやCMの放送料は莫大な金額で、特にゴールデンタイムに放送されるCM単価は数百万といわれています。

大手ハウスメーカーはこのCMをバンバン流しますが、その広告宣伝費はどこから出ているのかというと、私たちが支払う住宅価格に上乗せされているのです。

ローコスト住宅を扱う建築会社はこういった広告宣伝費を極力抑えることで、大手ハウスメーカーとの金額の差を生み出しています。

 

人件費

大手ハウスメーカーの営業の給料は、一般サラリーマンの平均年収を大きく超えると言われています。

また契約を取るごとに受け取れる歩合手当も、大手ハウスメーカーでは大きな金額が支払われますが、こういった営業への人件費の差も、住宅価格に反映される部分です。

ローコスト住宅を扱う建築会社では、こういった人件費の部分でも大手ハウスメーカーと比べて低く抑えられており、人件費の面でも大手ハウスメーカーとの金額の差を生み出しています。

 

経営努力

ローコスト住宅を取り扱う建築会社では、様々な経営努力によって品質を維持しつつ、低価格を実現しています。

例えば、建物の形を凹凸の少ないシンプルな作りにすることで、壁の量を少なくして材料費の削減をしたり、自社工場でプレカットした材料を使用することで加工費の削減や現場での作業の削減を行っています。

また上記にも記したように、材料の調達に中間業者を挟まないことで中間マージンを抑えた独自のルートで部材の仕入をしたり、ローコスト住宅を扱う他の建築会社と協力して大量発注するなどして部材を安く仕入れることを実現しています。

良いローコスト住宅を扱う建築会社というのは、こうした経営努力によって価格を抑えているのです。

 

ローコスト住宅で後悔しないためのポイントとは?

まず、質の悪い建物を建てるような建築会社を選ばないためには、長年実績のある建築会社を選ぶことをお勧めします。

悪い品質の住宅ばかり建てているような建築会社であれば、競争の激しい建築業界で生き残っていけないため、長年の実績のある建築会社であれば質の悪い会社は少ないはずです。

逆に、最近できたような建築会社の場合は、実績がなく、その建築会社の良し悪しの判断が難しいため、心配であれば避けた方が無難だと思います。

またその建築会社の口コミを調べるのも効果的であると思います。

口コミはユーザーの本音の声をダイレクトに、聞くことができますので、建築会社の良し悪しを判断する上で、とても参考になると思います。

ただし、どんなに良い建築会社でも悪い内容の口コミが全くない会社はまずないので、良い口コミと悪い口コミの割合や口コミの内容などで判断するようにしましょう。

特に悪い口コミに関しては、『具体的な内容が書かれているか?その内容はどういったものか?』を確認の上、判断しましょう。

 

まとめ

ローコスト住宅を建てるにあたって後悔しないために知っておくべき点について解説しました。

一般的なローコスト住宅のイメージは『ローコスト住宅=安いけれど、質が悪い』といわれがちですが、決してそんな建築会社ばかりではなく、品質を維持しつつ、経営努力によって低価格を実現している、良いローコスト住宅も多くあります。

ただやはり、ローコスト住宅の価格で大手ハウスメーカーと同じ品質のものを求めるのは不可能なため、最低限の品質は保ちつつも、大手ハウスメーカーと比べれば品質が落ちる部分があるのは覚悟しなくてはなりません。

特に外壁材はローコスト住宅ではサイディングが使われることが多いため、表面の汚れや色褪せ、シーリング部分の劣化によるひび割れなどは避けられず、将来、外壁のメンテナンスには大きな費用が掛かってくる可能性が高いです。

従ってローコスト住宅を選ぶ際には、初期投資は抑えることができますが、ランニングコストは多少かかってくることは理解した上で、10年、20年後に後悔しないような選択をしていただきたいと思います。